"AUDI" FIS ALPINE SKI WORLD CUP 2005/06
Adelboden (SUI), Men's 5th Giant Slalom, 07,Jan,2006
ベンジャミン・ライヒ(AUT)、今季2勝目
2006年1月7日、アーデルボーデン(SUI)、男子大回転・第5戦
Adelboden Men's GS Podium. (L-R) 2nd/Nyberg(SWE), 1st/Raich(AUT), 3rd tie/Goergl(AUT), Palander(FIN)
1st / Benjamin Raich (AUT)
2nd / Fredrik Nyberg (SWE)
3rd tie / Stephan Goergl (AUT) 3rd tie / Kalle Palander (FIN)
5th / Thomas Fanara (FRA) 7th / Hermann Maier (AUT)

 ワールドカップの新しい年が始まった。オリンピックイヤーの幕開けは1月7日、伝統の準クラシック・レース、スイスのアーデルボーデンで男子大回転の第5戦が行なわれた。「第40回アーデルボーデン・スキーレース」。ワールドカップが始まった1967年からワールドカップレースとして開催されてきたが、それ以前、1955年からFIS・A級公認レース(当時)として開催されてきた伝統ある大会である。ワールドカップがスタートする前の1956年にはスラロームで猪谷千春さん(現・IOC副会長)が優勝している。
 今年新しく4人乗りのチェアリフトが新設され、選手や関係者の輸送が改善された。コースコンディションはこれまでのレースとはうって変わって一番の好条件。コースは堅く2本目最後まで掘れず好条件が維持された。

 昨年暮れのクラニスカ・ゴラ(SLO)で今季初優勝を挙げたオーストリアのベンジャミン・ライヒ(27歳)が大回転2連勝、今季2勝目を飾った。トータルタイムは2分23秒25。1本目にベストタイムをマークし、2本目は12位のタイムながらかろうじて逃げ切った。

 2位には1本目に2位に付けていた現役最年長のベテラン、スウェーデンのフレデリック・ニーベルグ(36歳)が0秒49差でランクをキープした。36歳での2位はワールドカップ40年の歴史の中での新記録。昨年シャモニー(FRA)の滑降でクリスチャン・ゲディーナ(ITA)が35歳で2位に入賞して新記録を作ったが、今年ニーベルグがその記録を更新した。ちなみに最高齢優勝となると2004年3月6日にステファン・エバハルター(AUT)がクヴィットフィエル(NOR)の滑降で34歳11ヶ月で優勝しているのが記録である。

 1秒22差の3位に1本目6位のタイムだったオーストリアのステファン・ゴェルグル(27歳)と、1本目8位に付けていたフィンランドのカレ・パランダー(28歳)が同タイムで表彰台に並んだ。


 ゼッケン48番、フランスのニューカマー、トーマス・ファナラ(24歳)が1本目7位からランクを上げて5位に入った。前回のクラニスカ・ゴラ(SLO)で49番スタートから14位に入って周囲を驚かせたが、今回は5位と一桁入賞。これでWCSLも24位と大躍進した。

 1本目9位だったカナダのトーマス・グランディ(33歳)が6位にランクアップしたが、まだ本来の調子を発揮していない。“ハーミネーター”ヘルマン・マイヤー(33歳)は7位だった。

 ゼッケン1番で滑ったアメリカの韋駄天、ボーディ・ミラー(28歳)は1本目16位、トータルで14位といささか元気がない。今季はレース以外のところでもドーピング問題などでマスコミの話題になり、先頃もアメリカCBSのトークショーで「酒を飲んで酩酊状態でレースをやった」と発言し物議を醸している。ワールドカップのレースでのことかどうかは定かではないが、「飲酒運転のように危険だ。だがアルコールは禁止薬物リストには入っていない」と、しつこくドーピング問題にもふれている。

 大回転にも好成績を挙げているダロン・ラールブス(USA)は昨年と同じ場所、最後の急斜面で派手な転倒、今年も急斜面を転げ落ちた。昨年の事故を知っている熱心な地元のファンからは「オー・ノッホ・アインマル(まただ)」とため息が漏れた。

 呼吸器系の疾患で休養が伝えられていたラッセ・シュース(NOR)は1ヶ月ぶりに出てきたが1本目途中棄権に終わった。

 佐々木明(ガーラ湯沢)はスタートリストに名前があったが腰部痛を訴えてスタートしなかった。明日のスラロームは問題ないとのことである。明日は15番のスタート。他に皆川賢太郎(アルビレックス新潟)24番、湯浅直樹(北海道東海大)47番スタート。

 ワールドカップ総合争いは今日の優勝でベンジャミン・ライヒが546pで暫定トップに躍り出た。2位に489pでダロン・ラールブスとボーディ・ミラーのアメリカ勢が並んでいる。


1位、ベンジャミン・ライヒ(AUT)
 「ここでは1999年に3位、今日この難しいクラシックコースで初めて優勝が出来たことを喜んでいます。これまではいつも上手くいくとは限らなかった。今日の2本目はラストのスタートでも良いピステで速いターンにアタックが出来た。今季の目標はワールドカップの総合タイトルだがまだ先が長い。それまでには色々紆余曲折があるだろう」。

2位、フレデリック・ニーベルグ(SWE)
 「凄く速い1本目だった。上手く乗り切る事が出来て非常に幸運だと思う。この2年間は滑降、スーパーGに集中したが勿論基本の大回転のトレーニングも多くやっていた。自分の最終的目標は自国で開催される世界選手権大会「Are 2007」だ。オリンピックについては誰もいなければ3種目に出ることになるかな。準備、トレーニングはオーストリアで行なう」。

3位、ステファン・ゴェルグル(AUT)
 「11、12月の悪天候下のレースから今日は良いコンディションのピステでお立ち台に立てたことを喜んでいる。テクニック種目が上手くいくようになったのは、マテリアルが合うように時間を取ったためだろう。オリンピックはまだ何に出るのかはコーチからは聞いていないが、ボルミオ世界選手権の経験から、大回転とスーパーGも悪くない、得意でもある」。

3位、カレ・パランダー(FIN)
 「大回転は今季初のお立ち台だ。ここで大回転のデビューをし、カムバックも出来た。コースは固いアイスバーンに自然に出来た波があって難しかった。2年前もアイスとの闘いだった。だがスラロームには良いピステだ。明日は必ず勝つ」。

Adelboden, Men's Giant Slalom, Result
Rank Bib Name Nat. 1st Run 2nd Run Total Time
 1  2 RAICH Benjamin  AUT   1:12.87  1:10.38  2:23.25
 2  6 NYBERG Fredrik  SWE   1:13.01  1:10.73  2:23.74
 3  12 GOERGL Stephan  AUT   1:14.08  1:10.39  2:24.47
 3  4 PALANDER Kalle  FIN   1:14.22  1:10.25  2:24.47
 5  48 FANARA Thomas  FRA   1:14.18  1:10.50  2:24.68
 6  5 GRANDI Thomas  CAN   1:14.50  1:10.32  2:24.82
 7  7 MAIER Hermann  AUT   1:14.62  1:10.44  2:25.06
 8  43 BECHTER Patrick  AUT   1:15.18  1:10.02  2:25.20
 8  21 CHENAL Joel  FRA   1:15.46  1:09.74  2:25.20
 8  15 SIMONCELLI Davide  ITA   1:13.68  1:11.52  2:25.20
 11  3 BLARDONE Massimiliano  ITA   1:15.20  1:10.02  2:25.22
 12  20 MOELGG Manfred  ITA   1:15.26  1:10.25  2:25.51
 13  47 LIGETY Ted  USA   1:15.10  1:10.42  2:25.52
 14  1 MILLER Bode  USA   1:15.15  1:10.49  2:25.64
 15  31 MATT Mario  AUT   1:15.35  1:10.35  2:25.70
 15  18 BUECHEL Marco  LIE   1:14.75  1:10.95  2:25.70
 15  8 SCHLOPY Erik  USA   1:13.75  1:11.95  2:25.70
 18  49 KNIGHT Chip  USA   1:15.61  1:10.11  2:25.72
 19  28 RIEDER Arnold  ITA   1:14.77  1:11.01  2:25.78
 20  39 ROY Jean-Philippe  CAN   1:16.08  1:09.83  2:25.91
 21  42 BERTHOD Marc  SUI   1:16.15  1:09.77  2:25.92
 21  14 CUCHE Didier  SUI   1:14.62  1:11.30  2:25.92
 23  34 ROCCA Giorgio  ITA   1:15.37  1:10.61  2:25.98
 24  63 VALENCIC Mitja  SLO   1:16.09  1:10.26  2:26.35
 25  11 SVINDAL Aksel Lund  NOR   1:15.74  1:10.70  2:26.44
 26  26 GORZA Ales  SLO   1:16.02  1:10.46  2:26.48
 27  27 BURTIN Raphael  FRA   1:15.81  1:10.92  2:26.73

FIS Official Result