どんなスタイルでも優れたパフォーマンスを約束するエランスキー
ギア・アイテム
最高の瞬間をすべてのスキーヤーに
“Allways Good Times”
これは、どんなスキーヤーにも雪上でのすばらしい体験を提供する、というエランのスローガン。
同ブランドが展開するスキーは、オリジナルの革新的な構造や最先端のテクノロジーを搭載したラインナップが特徴。あらゆるジャンルで最高の滑りをサポートしてくれる。
スキークロスで世界を席巻するエラン
スキーのオールドファンなら、1970年台のアルペンスキー・ワールドカップにおける、インゲマル・ステンマルクやボーヤン・クリジャイの活躍を連想する人もいるに違いない。
現在のエランは、スキークロスに重点を置いて世界のトップシーンで活躍中だ。ワールドカップでのエランのシェアは、おおよそ50%にもなり、スキークロスにおける影響力は絶大だ。
今シーズンは、スイスで開催された2025FISスノーボード・フリースタイル・フリースキー世界選手権において、スイスのライアン・レゲスがスキークロス男子とスキークロス混合団体で金メダルを獲得。スキークロス女子ではカナダのコートニー・ホッフェスが銀メダルを獲得。世界最高峰の舞台で、エランの強さを見せつけた。
日本人選手では、古野慧、小林竜登らがワールドカップで活躍。女子は昨季よりW杯に参戦した中西凛がカナダ大会8位、総合16位と来季に期待させる成績を残した。
古野慧(写真中央)はW-CUP8位の実績を持つトップ選手
また、日本国内では、全日本スキー技術選でエランチームが着実に力をつけており、注目が集まっている。新潟県の田代空選手は、予選を24位で通過すると、決勝で26位に入りスーパーファイナルに初進出。急斜面・整地の13位を最高に総合26位という成績を残した。
技術選でスーパーファイナルに進出した田代空
これら好成績の背景に、エランスキーの高いポテンシャルがあるのは言うまでもない。世界初のカービングスキーを開発した高い技術力はお墨付き。他社がまねをできない左右非対称構造を搭載するなど、業界をリードする最先端のテクノロジーが特徴だ。
世界のひのき舞台で活躍するスキークロスモデルがACE GSX WORLD CUP X。これはGSモデルをベースに、ラディウスをやや小さくしたモデル。技術選の大回りで使用する田代選手にどんなスキーなのか聞いた。
「全体的にターン性能が高く、操作性に優れて扱いやすい。ターン前半からたわみを出しやすく、そこから板が走り出すので、ターン後半に加速しやすく、板がすごく走ってくれます」
そのトップモデルの性能をフィードバックして開発された一般上級者向けの代表モデルがACE SLX PLATE。ワールドカップモデルと同じ14mm厚のレースプレートを搭載し、評判がすこぶるいい。
「ターン前半の部分の捉えの早さと回転の出しやすさは、ワールドカップモデルと共通しています。プレートが少し前寄りに搭載されていることで、一般ユーザーが操作しやすくなっています。ワールドカップモデルが縦に走りやすいのに比べて回転性が非常に高く、よりゲレンデ向きと言えます。エースシリーズに共通して言えることですが、変な癖がないので乗り手が表現したい滑りが素直に出せます」
エキスパート、上級者に履いてほしいエランイチ推しのモデルだ。
幅の広さを感じさせない軽快な滑り心地
今シーズン、注目のスキーがウイングマン&ワイルドキャット。以前にもラインナップされていたモデルだが、新たにオールリゾートスキーとしてフルモデルチェンジして再登場した。
ウイングマンがどんなスキーかと言うと、センター幅が78〜86mmの幅広のスキーで、雪のコンディションへの対応幅が広いのが特徴。ハイシーズンのグルーミングバーンから新雪、湿雪、春のザラメまで、シーズンを通して滑りを楽しむことができる。
ワイルドキャットはウイングマンの女性用モデル。このウイングマン&ワイルドキャットは、あくまでもスキー場内の滑走を前提としたモデルで、バックカントリー用のフリーライドスキーとは異なる。
トップ部分のサイドカットには、小さめのプライムタイムの形状を採用
テール部分のサイドカットには、大きめのリップスティックの形状を採用
実はこのスキー、地球温暖化時代に対応した最先端のスキーなのだ。昨今のスキー場は、地球温暖化の影響で雪が緩みやすくなっている。硬く締まったバーンなら、センター70mm前後のスキーのほうが滑りやすいが、緩んだ雪だと幅が広いほうが雪に沈み込まないので断然扱いやすい。
特にウイングマン&ワイルドキャットは、エラン独自の左右非対称構造、インサイドがキャンバー、アウトサイドがロッカーのアンフィビオをベースに、インサイドをチタナルとカーボンで補強したパワーラインテクノロジーを採用。優れたエッジグリップ力により鋭いカービングターンが可能なだけでなく、幅の広さを感じさせない優れた操作性を発揮する。
ウイングマン86 TIを履いて滑る藤原友範SIAデモ
センター幅の違いで5モデルあるなかで、おすすめはセンター79mmのウイングマン80 TI(ワイルドキャット80 TI)の160cm。日本のゲレンデにもっともマッチしたモデルで、どんな斜面、どんな雪質、どんな滑りでも楽しさを提供してくれるスキーだ。田代選手のインプレッションを紹介しよう。
「どんなゲレンデ状況でも安定して滑れるのが大きな特徴。太さが全然気にならないのが一番よいところですね。スキーがすごく動いてくれるし、硬いバーンでもしっかりグリップし、3月以降に雪が悪くなったコンディションでも操作しやすく、カービング性能が高い。スキーのトップ部分にはプライムタイムの形状を採用しているので、安定性が高く、グリップ感が得やすい。テール部分にはリップスティックの形状を採用し、ターン後半はスッと板が抜けてスキー操作がしやすい」
ゲレンデを一台のスキーで楽しみたいと思っている人なら、このウイングマン&ワイルドキャットが超おすすめ。シーズンインからシーズン終了まで、スキー場内のどんな斜面、どんな雪質、どんな滑り方でもスノーリゾートを思う存分に堪能することが可能。ストレスなくスキーが楽しめるオールマイティなモデルだ。
プライムタイム55のプレミアムモデルにブラックエディションが新登場
硬いウッド素材とチタナルをインサイドに配するなどした左右非対称構造を採用して昨季デビューしたカービングスキー、プライムタイムシリーズ。そのフラッグシップモデルのプライムタイム55が、カーボン素材で補強したブラックエディションにバージョンアップした。「カーボンを入れたことで強度自体は上がっているのですが、全体的なフレックスのバランスが良くなり少ししなやかさが加わった感じ。滑走スピードが上がっても板がバタつかない。172㎝は一台でテクニカル受検を考えている人に最適です」(田代空)
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