SAJ presents「ポケモンといっしょにすべろう!」〜狭山スキー場無料レッスン会〜
レッスンイベント

11月15日、埼玉県の狭山スキー場で公益財団法人全日本スキー連盟(SAJ)とポケモンによるイベント「ポケモンといっしょにすべろう!」が開催された。
ゲレンデ下のコース横に、薄く雪を敷き詰めたエリアに集まった約50名の子どもたち。6割がはじめて滑る子どもたちだ。開講式には2匹のピカチュウがゴーグル&スキーウエアを身につけて登場。ぴょこぴょこ歩きながら手を振る姿は愛らしく、子どもはもちろん大人たちの心もとりこにする。全日本スキー連盟・専務理事の宮沢賢一が、子どもたちと同じ目線にしゃがみ込みながら音頭を取り、みんなで「ポケモン、ゲットだぜ!」と腕を振り上げレッスンがスタートした。

はじめての子どもは人工芝の上からスタート
19班に分かれて行なわれたレッスンでは、はじめて滑る子どもたちに対してインストラクター1名が子ども2~3名を受け持つなど、1人ひとりに目の行き届いた指導を展開。スキーの履き方をはじめ用具の使い方などの基本から覚えていく。起き上がれずスキーが交差して四苦八苦する子もいれば、まっすぐ滑る練習で「無理~!」となかなか滑りだせない子もいる。でも、そんな大変さを乗り越えてできるようになると、うれしさを爆発させてニコニコの笑顔を見せていた。

転んじゃっても笑顔があふれる
一方、滑れる子どもたちはスノーエスカレーターに乗ってゲレンデ中腹から最大斜度8度の初心者コースを滑走。なかには最上部まで上がって全長300mを滑り降りてくる子どももいた。1時間ほどすると、ゲレンデ下で練習していた子どもたちもみんなコースに出て、斜面を滑れるように。ぐんぐん成長する子どもたちの潜在能力を実感できる充実の内容だった。

少し滑った経験のある子はスキーに慣れたら初級コースを滑走
イベントだけでは終わらない!? SAJ×ポケモン

SAJのデモンストレーターも無料レッスンの講師として参加
ゲームやアニメで知られるポケットモンスターに登場するポケモンたち。子どものみならず人々の心をひきつけるポケモンとスキーがどのように結びついたのだろう。前出の宮沢に聞くと、「ポケモン社のスポーツプロジェクトというものがあって、全日本スキー連盟と一緒に何かできないか、という提案をいただいた」のだという。
では何ができるのか? SAJにはスキーの技術を評価するバッジテストがあり、子ども対象のジュニア検定が6級から1級まで技術向上を目指していくことから、「ポケモンはレベルアップしていく、スキーもレベルアップしていく」という共通点を見出した。ただ従来のジュニア検定よりも、さらに子どもたちがはじめやすくするため、目標をクリアできたらシールがもらえる「レベルアップシート」を考案。SAJが培ってきた指導力を生かしながら、スキースクールのレッスンに新たなプログラムを取り入れようというアイデアだ。
「子どもたちには、ポケモンを集めるようにシールを集めてもらえたら」と、さっそくこの冬からSAJ公認のスキースクール11校で、この新たな「レベルアップシート」によるプログラムがはじまるという。

レベルアップシート
今回のイベントを取りまとめたSAJ事務局の皆川義隆は「はじめて滑る子どもたちも対象なので、つらい思いをしないようにマンツーマンに近い形でレッスンをしたかった」と話す。そのうえで、はじめての子どもにもていねいに導いてあげることで、コースを滑れるようになることを目標に心がけたという。「最初はおっかなびっくりの子どもでも、斜面を滑れるようになると、不安が楽しさに変わるものなので」
きっと子どもたちにとって忘れられない思い出となっただろうし、また近いうちにスキー場に行きたくなるかもしれない。「もう一度ここに来て滑ってもいいし、親御さんが子どもたちに、自然の景色を眺められるスキー場に連れて行ってあげようという気持ちになってくれれば、それもうれしい」。新たな試みは、全国のゲレンデに子どもたちのキラキラとした笑顔が広がるきっかけとなるはずだ。

閉講式後、希望者はピカチュウと一緒に記念撮影
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