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合格を勝ち取ろう! 級別テスト1級対策

レッスン

級別テスト1級合格を目指すスキーヤーに、黒姫スキー学校が合格のポイントを種目別に紹介。上達のためのドリル付き。

テスト内容

実技種目

●パラレルターン・大回り(急斜面/ナチュラル)

●基礎パラレルターン・小回り(急斜面/ナチュラル)

●パラレルターン・小回り(中斜面/不整地)

●総合滑降(急斜面/ナチュラル)

合格の基準

●1種目最大100ポイントで評価

●4種目の合計が280ポイント以上で合格

合格のPOINT

推進性のあるターンが求められますが、ポイントとなるのはむしろエッジをゆるめることです。スキー自体の推進性が高いので、エッジをゆるめないとターンが横長になって切りかえるタイミングがつかめないので要注意。不整地のコブではエッジが立った推進方向への重心移動だけでなく、ズレの制動方向に重心を動かすことが技術課題でしょう。

受検当日までにしておきたい準備

検定バーンを知って心理的にも余裕を持つ

検定が行なわれる斜面を理解することは大切です。ポイントは、もっともスピードが出るのはどこかを把握しておくこと。斜面とスピードが合っていない受検者も少なくありません。自分の持ちスピードを斜面に当てはめ、滑りを表現する戦略を練りましょう。斜面を理解して、自分が持っている技術を普段どおりのパフォーマンスで表現してください。

練習のしすぎはNG。良いイメージでフィニッシュ

受検スケジュールで多いのは、金曜日、土曜日と宿泊し、日曜日が検定という2泊3日のパターンです。事前講習も含め、練習の時間をとることは大切ですが、練習しすぎて疲れてしまい、受検日にはヘトヘトという人もいます。良いイメージができたところで練習は終了し、体力のピークを検定日に合わせることを考えましょう。

スキーよりもブーツのセッティングが重要

スキーには気をつかっても、ブーツのセッティングはおろそかにしがちです。よくあるのはバックルをしっかり締めていないケース。バックルをしっかり締めないと、ポジションの位置がずれたり、荷重も不安定になります。ブーツ本来の前傾角やフレックスを引き出すためにも、普段からバックルはしっかり締める習慣をつけましょう。

パラレルターン・大回り

ニュートラルからターン始動で、胸を早くフォールライン方向に向けてポジションをセットし、早いタイミングでエッジングをすることが求められます。ズレ幅の小さい、カービング要素の強いターンを目指しましょう。

よくあるミスは、カービングを意識するあまり身体が内側に入りすぎる内向過多、あるいは内倒です。スキーに対して重心位置だけを内側にセットして、スキーと重心が離れてしまう受検者が少なくありません。スピードによって生じた遠心力に対応するだけの身体の傾き、ターン後半で少し外向が出るようなイメージを持つとストレッチングもしやすく、しっかりしたポジションで次のターンにつなげられるでしょう。

基礎パラレルターン・小回り

大回り同様、ターン始動期のポジションを早いタイミングでセットすることが大切です。早くセットできると舵取りが早く始まるので、谷回りがしっかり作り出せて円い弧で滑ることができます。

また、カービング要素を意識することもポイント。推進性を求めると角づけ量が多くなり、足首の前傾が深まって中間ポジションが明確に現れます。ポジションを作る際は、頭や視線を下げるのではなく、腰が雪面に近づく姿勢を意識しましょう。

リズムに対する規定はありませんので、それぞれが滑りやすいリズムで滑ってください。

パラレルターン・小回り

1級から検定種目に加わる不整地小回りは、その出来不出来が合否の分かれ目になることが少なくありません。この種目をクリアするには、整地種目との根本的な違いを理解することが大切です。

整地種目では、ターン後半から次のターン始動で外脚を伸展するストレッチングの運動で切りかえを行なうのが基本です。これに対して不整地の中では、脚を曲げて衝撃を吸収しながら切りかえ、コブの斜面に合わせて脚を伸ばしながらターンする運動に変わります。「曲げ・曲げ」の意識ではなく、「曲げ・伸ばし」の意識で運動して、コブに合わせた切りかえとターンのリズムを作り出しましょう。「伸ばし」を意識すると、伸ばしながらのエッジングもできるようになり、スピードやターン弧のコントロールもしやすくなります。

総合滑降

検定バーンの斜度や起伏、ねじれなどを、練習や事前講習でしっかり把握しておくことが重要です。また、雪質の変化や荒れがある可能性なども想定する必要があります。これらを判断して、どういう演技をするのか、構成を考えましょう。

この種目では、スタートからゴールまでスピードをつなぐ積極性も評価に反映されます。規定ではリズム変化は必須ではありませんが、ジャッジとしては技術の幅を見たいので、ターン弧の大きさを変化させたほうがポイントは出やすいでしょう。大回り~小回り(中回り)~大回りのパターンがオーソドックスと言えます。

種目別対策ドリル

大回り対策:両手を膝に当ててターン

合格の鍵となるエッジングを磨くバリエーションです。両膝に手を当てて、外膝を少し押して膝を伸ばしながら角づけを強めていきます。外脚の伸展を意識して角づけを強めることで、スキーのたわみと推進方向へのスキーの走りを感じてください。

小回り対策:直滑降から横滑り

直滑降から横滑りを左右交互に行ないます。ストックを突いて一度止まり、再スタートしましょう。エッジをゆるめて横滑りができない人は、ターンで重心がスキーよりも内側に入っています。また、前後にスキーが進む人は、センターポジションがとれていないので注意してください。

不整地対策:スキーをずらしてコブを削る

コブの一番急な場所を、外向姿勢をとりながら制動方向へスキーと一緒に重心を移動していきます。脚を伸ばさず行なうので、吸収動作の練習にもなります。コントロールのベースとなるので、検定本番では推進と組み合わせて演技するといいでしょう。

実技・解説=若月新一

わかつきしんいち●1965年生まれ。黒姫高原出身。大学生まで競技スキーに打ち込み、インカレや全日本選手権などで活躍。卒業後はオーストリアに留学し、国家検定スキー教師の資格を取得。帰国後は技術選で活躍。SAJナショナルデモンストレーターを9期、インタースキー日本代表を4回務める。アトミックデモチームコーチ、信濃町スキークラブ、ホテル若月代表

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