フリースキーブランド「FACTION」が贈るスキー場を遊びつくすための一台
ギア・アイテム
FWTやX Gamesなどで活躍するトップ選手が愛用するフリースキーブランド、ファクション。そんな同ブランドが25/26シーズンに向けて送り出すオンピステモデル、〈Dancer 79〉にフォーカス。もっと自由に遊びたい。そんな考えを持つスキーヤーに、ぜひ。
フリースキーシーンの一大ブランド
2006年、スイスのヴェルビエで生まれたスキーブランド、「FACTION(ファクション)」。1990年代後半から始まったツインチップスキーとニュースクールスキーの広がりのなかで、アメリカ出身のビジネスマン、アレックス・ホイと、オーストラリア出身のデザイナーであり、スキーも楽しんだトニー・マクウィリアムのふたりが出会い、「自分たちが履きたいデザインのスキーを作ろう」と意気投合したことが、そもそものファクションブランドのスタートだ。
日本語で「派閥」を意味する言葉をブランド名に冠したとおり、ファクションの歩みは既存のスキー業界に対する挑戦の歴史となった。ブランド初年度のスキーの販売数はわずか190ペアだったが、選手や社員、ファン、そして投資家までも巻き込んだ「FACTION COLLECTIVE(ファクション・コレクティブ)」というコミュニティを形成。スキーを楽しむ文化や製品開発を、そのコミュニティをとおして行なうことで、静かに支持を広げていった。
2012年にはフリースキー界のレジェンド、キャンディード・トヴェックスと契約。そのシグネチャーモデルはベストセラーとなり、ファクションブランドの知名度を一気に高めることとなった。
現在は、北京オリンピックの金メダリスト(ビッグエア、ハーフパイプ)のアイリーン・グー、2021年のFWT(Free Ride World Tour)のチャンピオン、エリザベス・ゲリッツェンらが愛用。今年のX Gamesでも契約ライダーのアレックス・ホールやマック・フォアハンドがメダルを獲得するなど、フリースキーシーンの一大ブランドとしての地位を築いている。
Dancer 79とは?
そんなファクションが25/26シーズンに向けて送り出すモデルが〈Dancer 79〉(ダンサー79)。最大の注目点は、このモデルが「純粋にオンピステでのパフォーマンスに特化したモデル」(カタログから抜粋)であることだ。
スキーの構造はオーソドックスなサンドイッチ構造。軽量なポプラウッドコアを芯材に採用することで、1640g(スキー単体)という軽さと軽快な操作性を実現。その芯材の上下を2枚のチタナルシートで挟むことで、高速のカービングターンに十分に対応する安定性の高さと確かなエッジグリップ力を生み出している。
ソチ(2014年)、北京(2021年)と2つのオリンピックでモーグル代表を務めた星野純子は、〈ダンサー79〉の乗り味について、こう語っている。
「適度な強さのフレックスとスキー自体の軽さのおかげで、とても扱いやすいスキーに仕上がっています。少ない力でもきれいにたわませることができ、カービング性能も十分です。それでいながら中低速でのコントロール性にも優れていて、滑り出しから安心してスキーを楽しめます」
二度のオリンピックに出場した星野純子が愛用
〈ダンサー79〉は、トップから118-79-107mmというプロフィール。トップ側が225mm、テール側が135mmロッカーしていて、ラディウスは17mという形状だ。このミニマルなロッカーとパラボリックなシェイプ、そしてビンディングとの相性までも含めて設定されたフレックスとトーションのバランスにより、硬く締まった雪から春特有の悪雪まで、幅広いコンディションに対応してハイスピードのカービングターンを楽しむことを可能にしている。その一方で、79mmに設定されたセンター幅やロッカー形状が、さまざまなシチュエーションへの対応幅を広げ、カービング、プラスの自由な遊びも可能にしている。
「ハイシーズンの硬い雪はもちろん、春のザブザブした雪でもばたつかず、推進性を失わないで滑っていけます。コブのレッスンも〈ダンサー79〉だったのですが、まったく問題なく滑ることができました」(星野)
2017年、オーストリア出身の有名スキーエンジニア、ダニエル・タンツァーが開発責任者に就任。全ラインナップを刷新するとともに、オーストリアでのスキー生産を開始。オーストリアならではの高品質なスキー作りと、Bコープ認証など、ヨーロッパならではの高い環境保護への取り組みを実現しているファクション。検定や大会に挑戦するのもよいけれど、もっと自由に遊びたい。そんな考えを持つスキーヤーに、ぜひ試してもらいたい一台だ。
フリースキーブランド発のカービングスキーで新しい楽しみ方を知っていただけたら
「ファクションのスキーはデザインもすごくよくて、部屋に飾っておきたいなと思うようなものなので、そのデザインを楽しんでもらいたいですし、普段、デモ用のスキーを履いている方に、フリースキーブランド発祥のカービングスキーで楽しめるスキーの世界を知ってもらいたいと思います」(星野)
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