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切りかえは2時間前行動を意識して!

レッスン

切りかえで重要なのは、ターン中にたまったエネルギーを上に逃さず、次につなげていくこと。そのためには、切りかえのポイントで急激にスキーの面を入れかえるのではなく、そこに向けて徐々に角を外していき、フラットに戻す流れがポイントになります。

時計にたとえると、もっとも雪面からの圧を感じるのは、左ターンならば4時、右ターンならば8時あたり。そこから6時に向けて徐々にスキーの面を返していき、6時でフラットに。2時間前からゆっくり動いていけば、スムーズに切りかえられるようになり、次のターン前半から重さをかけられるようになります。

切りかえは2時間前行動が大事! つねにこれを心がけるだけで、なめらかにターンが連続し、スキーの走りも出てくるはずです。

2時間前行動のイメージ

斜面に2つの時計を並べて、左ターンならば4時、右ターンならば8時を目安に準備を開始。6時に向けて徐々に角を外していきます。6時でスキーがフラットに戻ったら、スペースと時間を使って12時へ斜行。スキーの面が切りかわったら徐々に角づけを強めていきます。

2時間前行動が身につくエクササイズ

Exercise_1:ストックでつくった三角形で方向指示

スキーが進んでいく方向に身体の向きを合わせるためのエクササイズです。両腰にストックのグリップを当てて、リングをクロス。身体の向きを合わせていく方向に三角形をつくります。ポイントは、ターン前半は少し内脚側に、フォールラインを過ぎたら少し外側に向けること。その際、指示する方向が両スキーの幅からはみ出ないように注意してください。2本のスキーの間をキープするなかで内脚側、外脚側と方向を指示すれば、上体の向きを正しくセットできるようになります。

Exercise_2:ストックを身体の前で縦に持って傾きをキープ

軸の傾きを調整するためのエクササイズです。ウエアのチャックのラインと平行になるように両ストックを束ねて身体の前で縦に持ち、その状態をできるだけキープして滑ります。ターン中にストックが傾かないように、つねに軸を意識して行なうことが大切です。とくにターン後半は内側に傾きやすいので、外側の脇を絞って傾きを維持しましょう。注意してほしいのは、手で調整してストックの傾きだけをキープしてしまうこと。身体の軸とストックの傾きが同調するよう努めましょう。

Exercise_3:切りかえのタイミングで手をたたく

雪面から受ける圧に耐え続けるポジションづくりと、お尻の高さを戻すことでためた力を次につなげる動きを身につけるためのエクササイズです。切りかえのタイミングで手を叩くことで、ターン後半でためた圧を次のターン方向につなげる感覚を磨いていきます。お尻の位置を戻さずに切りかえると、足元を引き込む動きで圧を解放することになってしまうので注意してください。

Exercise_4:ターン外側のストックを引きずるイメージで連続ターン

ターン後半でスキーと身体の距離を近づけていく感覚を養うためのエクササイズです。ターン中盤から後半にかけて、外側のストックを引きずるイメージで連続ターンを行ないます。ターンが切れ上がってしまうという人は、身体が内側に向いてしまったり、肩のラインが内側に傾きがち。ストックを引きずるように意識すると、肩のラインを斜面と平行に保てるようになり、おへそを外脚に近づけていきやすくなるでしょう。2〜3本滑って感覚を得られたら、仕上げにもう一本、目線を意識して行なってみてください。切りかえのタイミングでストックを置きにいく動きに目線を同調させると、次のターンにスムーズに入りやすいと思います。

Exercise_5:グリュニゲンターン

時間をかけて徐々に角を切りかえていく動きを身につけるのに有効なエクササイズです。次のターンの外脚(山脚)を持ち上げて切りかえ、内脚(谷脚)一本で谷まわりに入り、だいたい3時で外脚を置いて両脚に。これを交互に繰り返します。外脚を上げるときは、身体から離すのではなく、それまであった場所で浮かせることがポイント。時間をかけて外スキーに近づいていきながらエッジを返すと、内脚一本でスムーズにターンに入ることができるでしょう。

渡邊 岬=解説

わたなべみさき●大阪府出身。現在SNS総フォロワー数2万人超えでSNS活動が人気。@misaki_2_6 技術選には18歳から出場。過去の苗場大会では大回り種目で2位に入り、最高位は第61回大会の女子総合12位。62回大会ではスーパーファイナル進出を逃したものの、決勝のショートターンで種目6位に食い込むなど存在感を示した。奥只見スノーアカデミー所属

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