レーサー& エキスパートと向き合うATOMIC PRO CENTERの本気度
ギア・アイテムその他
世界のトップレーシングシーンを牽引し続けるアトミック。 同ブランドが70年にわたって培ってきたノウハウを 共有すべく設置したのが、国内6カ所の 「アトミックプロセンター」だ。限定プロダクトの提供や、 豊富な経験と知識、高い技術を持ったスタッフによる サポート体制から、その本気度を探る。
創業以来70年にわたり、速いスキーを作ることに情熱を燃やし続けているアトミック。ワールドカップや世界選手権、オリンピックで打ち立てた金字塔は数知れず。その栄光の歴史はミカエラ・シフリンやアレクサンダー・オーモット・キルデ、ルーカス・ブラーテン、ソフィア・ゴッチャら多くのレーサーたちによってアップデートされ続けている。
「ATOMIC PRO CENTER(アトミックプロセンター)」は、同ブランドが世界のトップレーシングシーンで培ってきた技術力、サポート体制を提供する拠点。限定プロダクトの販売やブーツのカスタマイズ、マテリアルやテクニックに関する最新情報などを提供している。
オーストリア・ザルツブルク州のアルテンマルクトにあるアトミック本社を始め世界34カ所で展開。本社に隣接する施設には、さまざまなサービスを受けるために、レベルアップを図るFISレーサー、将来を担うジュニアレーサーが訪れている。
また、トップレーサーからの信頼も厚く、実際、アレクサンダー・オーモット・キルデやマニュエル・フェラーなどがブーツフィッティングやシェル加工など、個々のブーツを作り上げる作業のために足を運んでいる。
国内6カ所でショップインショップのスタイルで展開
そこにしかない限定プロダクトを手に入れることができる
アトミックプロセンターは現在、日本国内で6カ所展開されている。ショップインショップのスタイルを取っている各施設では、ブーツのカスタマイズや、そこでしか手に入れることができないアトミックプロセンター限定プロダクトも販売。これはレーサーならずとも非常に気になるところだ。
スキーはワールドカップで実際に使用されるプロトタイプ4機種。GSモデルは男子選手が使用する「レッドスター G9 FIS / レボショック MI 193cm proto」と女子選手用の「レッドスター G9 FIS / レボショック WI 188cm proto」。SLモデルは男子選手用の「レッドスター S9 FIS / MI 165cm proto」、女子選手用の「レッドスター S9 FIS / WI 157cm proto」。いずれもカタログには掲載されていない、いわゆる選手用。FISモデルのスペックをさらに高めた究極のレーシングスキーだ。
ブーツ関係もワールドカップレーサー仕様のパーツが用意されている。レーシングブーツ、「レッドスター」シリーズの「TR」「STR」に対応する「スピード カフ」は、GS以上のスピード域の種目で動きやすさを追求した交換用アッパーシェル。「スピード カフ」と「レッドスター TR」のノーマルカフに取り付け可能でバックサポートを強化する「カーボン テペックス」がある。その他エッジグリップとコントロール性が向上する「ブーツ リフター 5mm」。
これらのプロダクトは、速く滑るため、強く滑るためのもの。しかしそれをかなえるには、ギアやテクニックに精通し、さらにユーザーの身体的な能力や技量、志向までも測れるエキスパートの客観的な目が必要になる。
経験、知識、技術を備えたエキスパートがアドバイス
日本を含めた世界のアトミックプロセンターには、アトミックの選考基準を満たしたスタッフが配されている。彼らはアトミック独自の研修を受け、もともと持っている知識やスキルに磨きをかけたエキスパート中のエキスパートたちだ。
そんなエキスパートの一人が、東京・神田神保町の「石井スポーツ カンダコンペカン」店長の佐藤孝幸だ。その知見と技術力は、アトミック本社も認めるところ。たとえば彼がブーツのシェルをローターで削った跡は、一定の深さに仕上がっているという。これは高い技術の証であり、何百、何千のブーツを加工した経験で培われた知識の証でもある。
「ブーツを履いた状態で正しく動けるか」を重視しているという佐藤孝幸店長
「ジュニアでもレース初心者でも、100分の1秒でも速くなりたい、速くなることに憧れているスキーヤーに対して、分け隔てなく同じ熱量をもって応援したいと思っています」(佐藤)と話すように、スキーやスキーを愛する人々への情熱も一流。そんな、アトミックの「速いスキーを作る」という考え方とシンクロするスタッフが、全国のアトミックプロセンターには存在するのである。
前述したように、本社のアトミックプロセンターの設備は素晴らしいものだ。なにより、予約すればワールドカップ選手のギアに関わっているエキスパートのスタッフが、マンツーマンでじっくり対応してくれるという。
「トップレーシングシーンの技術と経験が一般のスキーヤーに反映できるのは、双方にとって素晴らしいことです。これまで以上にユーザーとコミュニケーションを取るという環境を、日本のアトミックプロセンターでも提供していきます」(佐藤)
「コンペカン」に一歩入ると、ロゴが入った大型フィッティングベンチが迎えてくれる
全国のスタッフは、それぞれの個性はあるにせよ、いずれも知見、技術、情熱を持ったプロ中のプロ。さらにアトミックによる年2回のトレーニングセミナーを受講し、技術や知識、情報をアップデートしている。そこに日々の経験を積み重ね、ギア選びやブーツのカスタマイズなど、アトミックプロセンターならではのサービスを提供している。
レースでの100分の1秒、技術選での1点は、スキーヤーの興奮や達成感、悔恨など悲喜こもごもの感情を生む。そのすべてがスキーへの情熱を燃やし続けるための原動力になっている。そんなスキーヤーを本気でサポートするのが、アトミックプロセンターなのだ。
国内のATOMIC PRO CENTER6ヵ所の詳細はコチラ