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【Close up K2 Mid Volume Boots】生まれ変わったRecon & Anthemシリーズ

ギア・アイテム

“Free & Original”

1962年にビルとドンのカーシュナー兄弟によって、アメリカ・ワシントン州で創業されたK2。古くは1970年代後半から80年代にかけて、アルペンスキー・ワールドカップで活躍した双子の兄弟、フィル&スティーブ・メーアが愛用したスキーとして知られている。その後、フリーライドシーンのトップスキーヤーたちに愛用されるようになり、現在では型にとらわれず、独自のスタイルで、自由にスキーを楽しむ人々に向けてスキーマテリアルを送り出している。そして、2026/27シーズン、K2ブーツの中核を担うミッドボリュームブーツ、リーコン(Reon)シリーズとアンセム(Anthem)シリーズがフルモデルチェンジを受けて登場する。

モールドを変更し、高いパワー伝達と快適性を追求

26/27モデルのリーコンは、主要4モデルでロワシェル、アッパーカフの両方をBOA®システムでホールドさせるデュアルBOA ®を採用。それにともなってブーツの性能を決定づけるモールドも再設計し、BOA ®ゾーナルフィットシステムを搭載している。

ブーツの背面には最も硬い素材を配置、次に硬い素材をロワシェルの下部や後背部に使うことで、たしかなパワー伝達性や横方向へのねじれに対する強さを確保。スキーヤーの力や動きをロスなくスキーに伝え、高いコントロール性と安定性を実現している。

ロワシェル上部や足の甲にあたる部分には軟らかめの素材を使用。より良いラッピング性能や容易な足入れを実現し、足の快適性を高めることに成功している。

ロワシェルの内側にはナビキュラーパンチを採用

パワー伝達に関わる大きな変更点は、モールドの変更のほかにふたつある。ひとつは、ロワシェルとアッパーカフとの結合部を、2本のパワーボルトを使って留める仕組み(ボルティッドリアカフ)に変更したこと。TPU素材のロワとアッパーをフック状にかみ合わせて結合していた今までのモデルと比べ、より強くパワー伝達することが可能になっている。

もうひとつは、デュアルBOA ®を採用したこと。アッパーカフに切れ目を入れる必要がなくなるため、ブーツの筒状の構造を正確に保ち、より正確にスキーヤーの力をスキーに伝え、的確にスキーをコントロールすることを可能にしているという。

デュアルBOAⓇには新しい薄型のボアを採用

ほかの注目点としては、インナーブーツが新しくPライナーにブラッシュアップされていることが挙げられる。メインモデルとなるリーコンAF130/110ゾーナルBOA ®ではP1ライナーを採用。足首周りやかかと部分のホールド性の高さと一日中滑っていても冷えることのない快適性の高さを両立させることをねらっている。ちなみにPライナーは、名前につく数字が大きくなるにつれ快適性が高まる設定になっていて、シェルフレックスに合わせてP1~P4までそろっているので、ブーツ選びの際には、インナーブーツがもたらす履き心地の違いにも注目してもらいたい。

女性のために女性によって作られたモデル

リーコンと同様に26/27シーズン、新しく生まれ変わって登場するのが、K2の女性向けのミッドボリュームブーツ、アンセム(Anthem)だ。主要4モデルでのデュアルBOA ®システムやBOA ®ゾーナルフィットシステムの採用、アッパーカフとロワシェルをボルト留めするボルティッドリアカフ、P1ライナーの搭載など、主要なテクノロジーは共通しているが、大きく異なるのはアンセムは女性専用モデルとして開発されていることだ。

それを象徴しているのが、トゥルーフォーム(True Form)によるラストとアッパーカフの設計だ。ロワシェルの足裏部分のつま先とカカトの傾斜を5度に設定(リーコンは4度)。少しだけかかとが高くなる設計を採用している。それにともなってスネの前傾角度も深くなり、11~15度(リーコンは10~14度)になっている。このようなブーツの設定の結果、スキーヤーは少し前寄りのバランスで立つことになるが、そのポジションが女性が普段生活している姿勢と共通し、滑りやすさや操作のしやすさをもたらすのだという。

ホールド感の高さと快適なフィット感を両立させたP1ライナー

採用されるインナーブーツ、P1ライナーの上部の形状も女性のふくらはぎの形状を考慮したものを採用。さらにアッパーカフの上端部にブーツの開口部の広さを調節できる機能を搭載。付属の六角レンチでふたつのボルトを回すだけで、ブーツの開口部を広げ、脚への負担を少なくすることができるようになっている。

また、アンセムAF115/95ゾーナルBOA ®に組み合わされるP1ライナーの場合、アキレス腱部分のライナーを厚くすることで、細い足首のスキーヤーでも足首周りを的確にホールド、前傾時のかかとの浮き上がりを抑え、正確にブーツの中に収まるようにしている。

加えて、ブーツのシェル自体の厚みを少し増すことで、ブーツ内のボリュームを抑え、甲が低く、細めの足でもタイトなフィット感を得られるような工夫も凝らされている。

女性用ブーツというと柔らかな当たりのインナーブーツや華やかなカラーの採用など、目先の装飾に走ってしまうモデルも少なくない。だが、K2のアンセムでは、女性ならではの足の特徴や滑走姿勢などに配慮しながらも、スキーヤーが発揮する力や操作のたしかな伝達性、長時間滑ることを楽しめる快適性の高さを実現している。さまざまなシーンで自由にスキーを楽しみたい女性スキーヤーの皆さん、26/27シーズンの相棒候補に、このアンセムを加えてみてはいかがだろうか。

Rider’s Voice

坂本豪大

1976年11月16日生まれ、北海道出身。モーグル日本代表として活躍し、1996年には日本人として初のワールカップ優勝を初出場で達成している。長野オリンピックモーグル代表。現在はフリーライドなど幅広いジャンルで活動している

良い意味での遊びがあり、自由に、リラックスしてスキーを楽しめる

「26/27モデルのリーコンは、形が完全に変わり、今までのモデルと比べてレーシングブーツ寄りになり、操作性、パワーの伝達性がかなり良くなったと思います。デュアルBOAⓇに変わってアッパーカフに入っていたスリットがなくなったぶん、パワーが逃げない感覚が強くなっています。そのなかでもブーツのホールド感やパワーの伝達性に良い意味での遊あめられてしまうことがなく、自由にリラックスしてスキーを楽しめます。リーコンを履いて、ゲレンデはもちろん、パウダーやコブを楽しんでください」

笹田知里

1993年11月5日生まれ、神奈川県横浜市出身。大学院卒業後、一般企業で働いたのちフリーライドスキーヤーとして活動することを決めた異色スキーヤー。FWTチャレンジャーシリーズなどで活躍。フリーライド世界選手権2026出場

足首周りのフィット感やスキーの踏み込みやすさが女性専用ブーツの恩恵です

「26/27モデルのアンセムを履いたときに最初に感じたのは、インナーブーツの違いです。私は女性のなかでも足首が細いほうなので、普通のブーツだと前傾を強めたときにかかとが浮いてしまいやすいのですが、新しいアンセムは足首部分が狭く作られていて、今までのモデルとは明らかにフィット感が違いました。また、今までのブーツではふくらはぎの後ろにパッドを入れていたのですが、新しいアンセムではパッドを入れなくてもスキーをしっかり踏み込めると感じています。足裏の角度や前傾角度など、女性向きにイチから開発されているブーツの恩恵だと思います」

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