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EVENT REPORT ATOMIC ALL STAR CAMP 毎年恒例 春の感謝祭!

現役選手、ナショナルデモ、名コーチらが直接指導にあたる「アトミック オールスターキャンプ」が春の野沢温泉で開催された。

レッスンのほか、ニューモデル試乗、パーティなど、アトミックが全力でファンサービスを行なう贅沢キャンプの様子をレポートする。

 開催日 2023年4月20日(土)〜21日(日)
 会 場 長野県野沢温泉スキー場
 主 催 アメアスポーツジャパン株式会社アトミック

【レース班】①加藤聖五班 ②日本レジェンド班 ③JTC(Juniors To Champions)
【デモ班】①エンジョイスキー ②小回り ③コブ ④カービング&スキッディング

「速くなった!」
「課題が明確になった」などの喜びの声続出!

春の青空に、ATOMICの真っ赤なフライングバナーがたなびく。4月20日(土)〜21日(日)、長野県野沢温泉スキー場で、毎年恒例の「アトミック オールスターキャンプ」が開催された。現役選手を含む豪華なコーチ陣から直接指導してもらえ、注目のニューモデルの試乗もできる。試乗のチャンスが少ないジュニアモデルも豊富に用意され、道具選びのアドバイスも受けられることから、保護者からの視線も熱い。さらに夜は選手やコーチと一緒に楽しむビッグパーティ! このキャンプは、アトミックのスターとスタッフ一丸となってシーズン終わりを盛り上げるファンのための感謝祭なのだ。

今年は、フリースキーカテゴリーが別開催となり、レース、デモの2カテゴリーで行なわれ、小学生から一般まで2日間で延べ180名以上が集結。レース班は、日本人史上2人目となるGSワールドカップポイントを獲得した加藤聖五と来季ワールドカップデビューを控える佐藤慎太郎ら現役選手と日本レース界を牽引してきたレジェンドたちが指導を担当。年齢や技術レベルに合わせて丁寧な声がけで一人ひとりに向き合う。加藤とともに高校生以上のGSを担当した佐藤は「ジュニアたちは滑るごとにどんどん良くなり、年齢の高い方々からは目からウロコ! という反応をいただきました。滑走速度を測っていた方がいらして、〝今、少し速くなりました!〟という報告もあって、すごくいい雰囲気で進めることができました」と語ってくれた。

推し選手&推しコーチにサインをもらったり写真撮影したり

加藤聖五

SAJナショナルチーム

まずダイナミックに動くこと。そして、角づけの際に軸を長く作り、それに加え、軸の長いところからスキーのトップが下に向いてきたら、自分から加重する。これを1日目は徹底してやってもらいました。僕が言っていることは、みんなにはなじみがないようで、最初は難しい部分もありましたが、それができた選手はスキーの走り方やたわみ方が全然違ってきて、選手自身も気づいていたと思います。教えることに関しては、人の癖を見ることで、それを修正する過程が自分自身にも投影されるので、自分の引き出しが増えていくと思っています。

佐藤慎太郎

ファーイーストカップ優勝

ターンを早く始めようとすると、スキーと身体が離れてしまい、結果的にスキーに乗れない選手が多い。このことからスキーの上に常に自分がいてあげて、外力、重力、遠心力がもらえるタイミングから、スキーにアクションを起こしていこうということをテーマにしました。

迫力のデモ滑走で参加者たちを魅了した加藤聖五

直江優作

SAJナショナルチーム

湯淺直樹さんがメインテーマに挙げた「身体の下でスキーを動かすこと」は、2年前に湯淺さんに指導してもらってから今でも頭に置いています。デモ滑走で、それを伝えられるような滑りができたと思います。

富井剛志

オリンピアン

斜面変化に対応できるポジショニングとウエーブで斜度に合わせて身体を垂直に立たせて滑るという2つのポイント。これが緩斜面を速く滑るための一番の近道であるということをお伝えしました。

ズラリと並べられた ニューモデル試乗機

アトミックが注力するジュニア育成プロジェクト

JTCとは?

JUNIORS TO CHAMPIONS

JTC(JUNIORS TO CHAMPIONS)とは、アトミック本国が中心となって推進するワールドワイドなアルペンジュニアレーサー育成プロジェクト。雪上、フィジカルだけでなく、定期的なオンラインミーティングなどを通し、世界のトップを目指すために必要なコンテンツを全方位的に選手に提供している。今後はフリーライドなどの新カテゴリーにも力を入れていくとのこと。

JTCで活躍する池上琴乃選手、大森和鼓選手、野崎日向選手(左から)

湯淺直樹

JTCコーチ

今、ここにいるジュニア選手も何年か後にはワールドカップのスタートに立っているかもしれない。輝かしい場所にたどり着くまでには、膨大な量の汗と涙を流さなきゃいけない。これなくして上に行くことは絶対にできない。大切なのはコーチと選手がしっかりとタッグを組み、コーチを信じ、自分を信じること! 絶対に諦めないでください!

憧れの選手と触れ合えるワクワクタイムも♪

心に残る貴重な体験の数々を来シーズンにつなげて

デモ班は、4人のナショナルデモンストレーターが担当。事前にテーマが告知され、参加者は希望のレッスンコースを選択。「エンジョイスキー」という新しいテーマでレッスンを展開した石水克友は「技術だけに向きがちだった人に、スキー本来の楽しさを取り戻すというイメージで、コブや壁、いろんなところを滑りました。参加した方から、今まで〝エンジョイ〟じゃなくて〝スキー〟していました。これからはエンジョイします! という感想をいただきました」と語った。

夜のパーティでは、トークショーやオークション、質問タイムなど、ジュニアの保護者たちも含め、選手やコーチとのアフタースキーを堪能。

豪華なアトミックオールスターとともに過ごした濃密な2日間。技術課題の克服だけでなく、それぞれに心に残る貴重な経験を、来シーズンへのモチベーションにつなげていくだろう。

須川尚樹と片岡嵩弥の美しいデュアルデモ滑走

片岡嵩弥

ナショナルデモンストレーター

安全にコントロールできるコブへの取り組み方をレッスンしました。スピードが破綻しないこと、スキー操作ができないバランスに陥らないこと、そのための考え方や身体の使い方や斜面へのポジショニングをメインに伝え、参加者の方々から「安定した」「落ち着いて数をこなせた」などの感覚を言葉にしていただきました。

須川尚樹

ナショナルデモンストレーター

テーマは、スキー板の反応を使ってショートターンにしっかりつなげること。春雪で失敗する原因をまず知ってもらい、そこから何をやったらうまくいくのかを提案しました。

石水克友の「エンジョイ~~なんかさせねーよー(爆笑)」の一言でスタートしたエンジョイ班

石水克友

ナショナルデモンストレーター

スキー本来の楽しさってなんだろう?という新しいレッスンテーマで、スキーの幅を広げながら、いろいろなシチュエーションを滑りました。

青木美和

ナショナルデモンストレーター

カービングとスキッディングを担当し、どちらもスキーのたわみをしっかり使って重さを乗せ、それを解放することでスキーの走りを伴った滑りができるということをお伝えしました。アトミックのスキー板は、外国製特有というか、ちょっと硬くても真ん中に乗ると、たわみをしっかり支え、走りが引き出せるということを実感していただけたと思います。

カービング/スキッディング班の担当は青木美和(左)、サポートに竹内さんご(右)
夜のパーティではジュニア選手の保護者も交えて盛り上がった
キャンプ初参加の日本障害者スキー連盟IDチームで活躍中の木附雄佑選手(右)。多くのサポートを得て2日間を楽しんだ
推し選手&推しコーチにサインをもらったり写真撮影したり

参加者の声

  • めちゃくちゃわかりやすいアドバイスをいただきました。それを自分に落とし込めたことがよかったです。(レース班参加者)
  • 滑りを1本1本見てもらい、よかったポイント、修正ポイントを正確に指摘してもらえたことで上達を実感できました。(レース班参加者)
  • シーズン終盤に指導いただいたことで、来シーズンにつながりました。(デモ班参加者)
  • レッスンもトークも最高に楽しかったです。(デモ班参加者)

写真:菅沼 浩 / 文:太宰由起子